低抵抗と優れた機械強度を実現するハードゴールドめっき技術

2012-0712-05
研究者名
所属
専門分野
デバイス関連化学,ナノバイオサイエンス,電子・電気材料工学
キーワード

背景

硬質金めっきはUSB端子などの電子接点材料に用いられ,アナログ・デジタル製品間の情報伝達や電力供給の役割を担っている.接点材料には今以上の電気的特性と化学・機械的性質の向上が求められている.

シーズ概要

硬質AuNiめっき膜に炭素を導入することで、めっき薄膜の構造を非晶質化し、抵抗率を下げることなく、大幅に耐摩耗性を高めたAuNiCめっき膜作製に係る技術.

応用・展開

現行硬質金めっき代替と次世マイクロ接点材料.

優位性

金めっき成膜コストの90%以上には原材料の「金」が占め,本めっき膜の良好な機械的性質による薄膜化はコスト省減に有効である.また高い電気伝導性の維持は,マイクロ接点など微小接点材料に対しての適用が可能である.結晶性やアモルファスの金めっき膜形成の他,炭素含有量を増やすことで図に示すようなグラフェン状炭素の形成,さらには金塩を抜くことでニッケルカーバイト形成がめっき法で可能である.

提供目的

受託研究、共同研究、技術相談

資料

  • 炭素共析によるAuNiCめっき膜の構造の制御(断面TEM像)

関連論文

  • 1.T. Inoue, et al., J. Electrochem. Soc., 158, D403 (2011).
  • 2.N. Yamachika, et al., Electrochim. Acta, 53, 4520 (2008).
  • 3.T. Osaka, et al., Electrochemistry, 75, 349 (2007).
  • 4.T. Osaka, et al., Electrochim. Acta, 53, 271 (2007). など.

関連特許

  • 特願 2006-24476 「金―ニッケル系アモルファス合金めっき皮膜、電気めっき液及び電気めっき方法」
  • 特願 2005-286759 「金-コバルト系アモルファス合金めっき皮膜、電気めっき液及び電気めっき方法」
  • 特願 2005-368186 「アモルファス金-ニッケル系合金めっき皮膜形成用電気めっき液及び電気めっき方法」
  • 特願 2009-33632 「微細結晶―アモルファス混在金合金およびめっき皮膜、そのためのめっき液およびめっき皮膜形成方法」
掲載日: 2012/07/12