ペプチドからヘキサペプチドまでを自由に合成する手法

背景

アミノ酸やたんぱく質の研究が進むに連れ、短鎖ペプチド、すなわちジペプチドやトリペプチドは体内において重要な役割を持つことが分かってきた。これと共に、様々な機能を解明するために厳密なペプチド合成が必要となってきた。

シーズ概要

例えば、アミノ酸Aとアミノ酸Bを合成する際に、生体触媒(酵素)を用いた手法では、ある特定の構造のみを合成することができる(例えばAA、AB、BA、BBとの組み合わせが考えられる場合、ABのみを選択的に合成できる)。同様に、ペプチドも部位特異的に一つの構造を得ることができる。

応用・展開

ペプチドの形も自由に設計できるため、カゴ型の短鎖ペプチドを合成し、カゴの中に薬剤を入れておくことで、ドラッグデリバリーシステム(DDS)を構築できる。特に、脳に薬剤を投与する際にペプチドの篭は有効である。

優位性

生体触媒を用いた本手法は、有機溶媒を使わず且つ工程も少ない。そのため、体内に取り入れるものや少量でも精度高く合成する必要のあるものの合成に向いている手法である。

提供目的

受託研究、共同研究、技術相談

資料

掲載日: 2011/04/27