サリドマイドの神経細胞に対する新たな薬理効果

背景

サリドマイドはキラリティと呼ばれる性質を持っており、R体・S体と2種類の鏡像異性体を有する。R体は鎮静効果を持つ一方、S体は胎児に催奇性をもたらす副作用を持つことから投与が禁止されていた。しかし、サリドマイド誘導体(レナリドマイド©セルジーン社など)が、近年ハンセン病や多発性骨髄腫の治療薬として再び注目されている。

シーズ概要

サリドマイドの鏡像異性体、誘導体、代謝産物が神経細胞においてそれぞれどのような作用機序で、薬理効果の違いをもたらすかについての分析。

応用・展開

・ 鎮痛剤・麻酔薬など神経系に作用する薬剤の、キラリティに着目した投与条件や、副作用を軽減する薬剤修飾についての検討ができる。
・ 精神神経疾患の発症に関わるタンパク質について同様の検討を行っている。

優位性

キラリティやその特性を加味した、神経細胞に作用する生理活性物質の薬効計測や活用方法の提案が可能である。

提供目的

受託研究、共同研究、技術相談

資料

掲載日: 2011/09/15