ナノ流体を作動液とするマイクロヒートパイプ
背景
ヒートパイプとは密閉容器内に少量の作動液(液体)を真空封入し、内壁にウィック(毛細管構造)を備えたものである。ヒートパイプの一部が過熱されると、次の一連の相変化が連続的に生じて熱が素早く移動する。
1. 加熱部で作動液が蒸発
2. 低温部に蒸気が移動
3. 蒸発が低温部で凝縮
4. 凝縮した液が過熱部に還流 マイクロヒートパイプは、ヒートパイプを更に小型高性能化した、マイクロデバイス冷却用の超熱伝導素子であるが、電子機器の小型化に伴い、更なる高性能化が求められている。
シーズ概要
銀のナノ粒子を含む作動液をマイクロヒートパイプに適用することで伝熱性能が向上する。
応用・展開
小型電子機器の冷却(ノートPC,携帯等通信機器)等他分野に応用可能である。
優位性
ヒートパイプの他、ヒートポンプ、吸着冷凍など熱エネルギシステムの設計の基盤となる伝熱工学の数多くの研究実績を持つ。
提供目的
受託研究、共同研究、技術相談
関連論文
- 銀ナノ粒子を含む作動液を用いた平板型マイクロヒートパイプの伝熱特性, 日本伝熱シンポジウム講演論文集(2007,2008,2009), 古河電気工業株式会社・早稲田大学
関連特許
- 特開 2009-276022 (古河電気工業株式会社、早稲田大学共同出願)
掲載日:
2012/03/21