有機“やわらか”二次電池

背景

「どのような形にもなり」、「折り曲げや貼りつけでき」、「軽い」、高効率な二次電池の存在が、ユビキタス社会のエネルギー源として欠かせない。また同時に、エコシステム社会では、その素材は有機物であることが望ましい。

シーズ概要

迅速かつ可逆な電子授受能力を有し、室温大気下でも安定に取り扱える高分子(レドックスポリマー)の開発。

応用・展開

・ 電位の異なる2種のレドックスポリマーでセパレータ薄膜を挟み、必要に応じて導電性プラスチックを貼り合わせて、有機物のみからなる二次電池を構成できる。・ 充放電が極めて速く(数秒あれば充分)、また、薄くやわらかい素材のため、高機能カードや電子ペーパーの電源、ウェアラブル電源などへの応用が期待できる。

優位性

・ 画期的な出力特性・高速充電、しかも出力電位は一定である。・ 有機ポリマー特有のフレキシブル性や成型加工性が高い。・ 焼却可や重金属フリーなど環境適合性が高い。・ オーバーヒートや発火の心配がない。

提供目的

受託研究、共同研究、技術相談

資料

関連論文

  • H. Nishide, K. Oyaizu, Science, 2008, 319, 737.
  • K. Oyaizu, H. Nishide, Adv. Mater., 2009, 21, 2339.
  • K. Nakahara, K. Oyaizu, H. Nishide, Chem. Lett., 2011, 40, 222.
  • W. Choi, K.Oyaizu, H. Nishide, J. Am. Chem. Soc., 2011, 133, 19839.
掲載日: 2012/03/07