サステイナブル建築の設計プロセスマネジメント技術
背景
石油枯渇や電力不足、温暖化を背景に建築物内のエネルギー消費を極減することが求められている。建築物の設計は、これまで意匠デザイナーを中心に決定され、後付けされる形で設備類が計画されることが多いが、高度な省エネルギーが求められる今後の建築物では、意匠とエンジニアリングが計画当初から一体となって取り組む必要がある。
シーズ概要
建築設計プロセスをDSM(Design Structure Matrix)により分析し、最適化した設計プロセスを提示することで、現状の設計プロセスを改善することができる。また、新技術を建築物に導入する際の検討事項を整理でき、手戻りなどの不効率な設計プロセスを排除することができる。
応用・展開
中小建築設計事務所などが未経験の建築物の設計に取り組む際の設計プロセスマネジメントツールとして、また大規模設計事務所の自己評価ツールとして活用することができる。さらにはBIM(Building Information Model)と融合すれば、設計プロセスマネジメント支援ツールとしても期待できる。
優位性
本研究は、CASBEE Sクラスの実物の設計プロセスの解析を元に開発したものである。数百から数千に上る設計プロセスを100に単純化しており、容易に導入分析が可能である。
提供目的
受託研究、共同研究
関連論文
- 植田 大介 , 曽我 志津保 , 大野 貴弘 , 高口 洋人 「建築物の環境性能向上に寄与する設計プロセスインサイトの収集」.
- 五十嵐 ゆり , 新田 貴彦 , 圓福 高志 , 高口 洋人 「中小既築事務所建物の「見える化」によるエネルギー消費抑制策に関する研究」.
掲載日:
2012/03/01