画像処理方法、画像処理装置、X線回折装置およびプログラム
シーズ概要
本シーズは、データ分析で用いられる密度ベースクラスタリングを応用した画像処理技術に関します。
本シーズによれば、平面画像を構成する各画素に対応する位置に各画素の画素値に応じた密度で点を配置し、それらの点に密度に基づくクラスタリングを実行することで、所望の画素値を有する画素が密に集まる領域を簡便に分離することが可能となります。
効果
平面画像、例えば2次元X線回折(2D-XRD)画像の処理に本シーズ技術を適用することにより、シグナル領域(XRDパターン)を背景ノイズから容易に分離することができます。測定時間の問題などで高いシグナル(S)/ノイズ(N) 比が得られなかった画像データからでも、本シーズ技術を利用することで、シグナルからの有益な情報(試料中の結晶面間隔や配向性など)を取得することが可能です。
応用・展開
2D-XRD画像の処理
X線回折を利用した試料の構造解析(装置又は受託サービス)
優位性
従来、2D-XRD画像の解析には、学習済みCNNモデルが用いられていました。しかし、学習済みCNNモデルの作成には大量の教師データが必要とされ、このデータの準備に手間と時間がかかるという問題がありました。本シーズ技術によれば、人の手や勘に頼らず簡便に2D-XRD画像からシグナル領域(XRDパターン)を分離することが可能となるため、X線回折を利用した各種試料の構造解析が自動化・高速化することが期待されます。
提供目的
共同研究、知財ライセンス
掲載日:
2022/07/11