表題番号:2025R-068
日付:2026/04/03
研究課題国際産学連携による日本企業におけるフィールド実験の推進
| 研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
|---|---|---|---|
| (代表者) | 商学学術院 大学院経営管理研究科 | 准教授 | 牧 兼充 |
| (連携研究者) | アラバマ大学 | Professor | Michael Price |
| (連携研究者) | UC San Diego | Assistant Professor | Eric Floyd |
- 研究成果概要
- 経営学の知見がビジネス現場で十分に活用されていないという「学問と実務の乖離」は、本分野における根源的な課題である。実務家にとって経営学は、マクロな戦略立案や組織マネジメントの計画段階に限定して利用される傾向が強く、現場の具体的な意思決定に寄与する実践的な知の創出が求められている。本研究は、アカデミアと実務家がチームを組む「フィールド実験」に着目し、双方が協働してより直接的にビジネスへ貢献するための実践적知の創出モデルを構築することを目的としている。今年度は、日本企業2社との共同プロジェクトを通じ、日本企業におけるフィールド実験の普及を妨げる要因の特定を試みた。具体的には、実務家のサイエンス・リテラシー、企業におけるニーズ、組織内での意思決定メカニズム、データの取り扱いなどの整理を行なった。調査を通じて、日本特有の組織的な合意形成や実務上の制約が導入の障壁となっている現状が明らかになった。これらの研究成果および特定された課題については、一橋ビジネスレビューの論考において公開した。以上の探索的知見を踏まえ、2026年6月には海外の研究者を日本に招聘し、実務家を対象としたセミナーを計画している。具体的なプログラムの作り込みなどは今年度までに完了した。今後は、今年度の実験事例から成功要因を精緻に分析し、研究者と企業担当者が交流できるコミュニティ構築を軸としたマッチングの知見を蓄積することで、日本のビジネス環境に適したエビデンスベースド・マネジメントの実装モデルを確立することを引き続き目指す。