表題番号:2025R-007
日付:2026/04/01
研究課題軍事基地ネットワークと基地社会の政治力学ー韓国・沖縄・日本本土を中心に
| 研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
|---|---|---|---|
| (代表者) | 文学学術院 文化構想学部 | 准教授 | 小松 寛 |
- 研究成果概要
- 本研究計画は日韓の若手研究者による共同研究であり、公文書の収集と現地調査を実施することで日米韓による軍事基地ネットワークと基地社会の相互作用を分析し、東アジアにおける軍事的安全保障の構造と実態を解明することが目的である。本研究計画は①国際関係レベルと②地域社会レベルという2つの次元を総合的に把握し、軍事基地ネットワークと基地社会の政治力学を分析・比較し、アジアの軍事的安全保障を従前の日米・韓米関係という枠組みを越え多元的に捉え直すことで、オルタナティブな秩序構築への貢献を目指した。本研究課題に取り組むため、まず2025年7月30日に研究会を開催した。そこでは金美佞(高麗大学校)が「東北アジアにおける米軍基地の政治的文脈と冷戦構造:韓国・日本本土・沖縄の比較研究」と題された報告を行った。その後、小松、成田千尋(立命館大学)、櫻澤誠(大阪教育大学)、井上史(埼玉大学)、高原太一(成城大学)、大城章乃(エアランゲン・ニュルンベルク大学)、琴普云(嶺南大学校)がそれぞれ、現在の研究関心と進捗状況について報告を行った(大城と琴はオンライン参加)。2026年3月23〜26日には沖縄県石垣島にて研究会および現地調査を実施した。研究会では元山仁士郎(一橋大学)が「沖縄の核と冷戦―米軍事作戦計画に着目して 1945〜1972 年」で軍事的要衝として沖縄が位置付けられてきた経緯を実証的に検証した。高原太一(成城大学)は「石垣島住民運動特徴について一考察―砂川闘争史研究視座から」として、現在の石垣島での住民運動を日本の基地闘争史の文脈からいかに理解できるかを論じた。現地調査では石垣市議会議員や平和活動家らへのインタビューを行い、自衛隊基地が配備される経緯において地元住民の意思が十分に尊重されていないことなどが確認された。今後は現地調査の結果を精査しながらメンバーと議論を重ね、さらなる研究の深化を図っていく。