表題番号:2025Q-035 日付:2026/04/13
研究課題感性シミュレーションのための視点・観点の構造化の試み
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) グローバル・エデュケーション・センター 准教授 村松 慶一
研究成果概要

本研究は,多属性効用理論では捉えきれない個人の「視点」や「観点」を,感性シミュレーションにおいて形式知としてモデル化する方法論を検証するものである.分析の対象として,グローバル・エデュケーション・センター(GEC)の教育目標を挙げ,各担当教員から収集した科目に関連する視点・観点に関する形容語をデータソースとした.

研究の核心は,非構造化な思考をオントロジーへと変換するプロセスの確立にある.まず,収集した形容語データを大規模言語モデルに入力し,主要な概念,概念間の関係性および重要視される属性を抽出する手法を設計した,これにより,選択された語彙から対象者の思考構造を自動的に可視化することを目指す.

次に,抽出された情報を効率的に形式知へ変換するため,Hozo Core および Hozo Reasoner API を基盤としたコマンドラインエディタの開発を進めた.このツールは,分析結果を直接取り込み,オントロジーの定義や整合性チェックをコマンド操作で実行可能にするためのものである.現状では基本的な入出力処理が機能する状態まで至っているが,バグの修正や安定化が完了しておらず,実戦投入には至っていない.

今後の課題として,ツールのバグ解消と,より多様な教員データを用いた抽出精度の検証が挙げられる.本研究は,教育目標の概念化における「データ収集」「AI 分析」「形式化」という一連の枠組みを提案した点に意義がある.