| 研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
|---|---|---|---|
| (代表者) | 国際学術院 大学院アジア太平洋研究科 | 教授 | 青山 瑠妙 |
- 研究成果概要
本研究は1990年代以降、中国の「パートナーシップ・ネットワーク」戦略の展開を明らかにすることを目的としている。同盟関係とは異なる展開であり、一部の研究はこうした動きを「中国が非民主主義連合を構築しようとしている」と批判し、他方において「中国のパートナーシップ」は強制性にかけ、求心力が乏しいとも評されている。
中国が力を入れている「パートナーシップ構築」に関する問題点は、中国の国内でもしばしば指摘されている。言い換えれば、中国は中国が主導するパートナーシップの弱点を理解しつつ、「パートナーシップ・ネットワーク」戦略を推進している。こうした意味で、メンバーシップが拡大するBRICSや上海協力機構もその戦略の延長線上にあると理解できる。
それでは、中国の「パートナーシップ・ネットワーク」戦略は中国の対外政策にとってどのようなメリットがあるのか。こうした問題意識に基づき、本研究は中国の「パートナーシップ・ネットワーク」戦略のグローバル性に着目し、中国と世界の各地域組織とのネットワークの在り方を分析した。
2025年度においては、アジア(上海協力機構、ASEAN、瀾滄江・メコン川協力)、アフリカ(中国・アフリカ協力フォーラム)、中東(中国・アラブ諸国協力フォーラム)、ラテンアメリカ(中国・ラテンアメリカ・カリブ諸国共同体フォーラム)に関するデータ収集を行い、分析を進めた。初歩的な発想ながら、中国の「パートナーシップ・ネットワーク」戦略は西側諸国の同盟関係と明らかに異なっており、独特な特徴を有していることが明らかになった。
こうした初歩的な分析に基づき、2025年度において論文の執筆と学会発表を行った。2026年度以降は、中国と太平洋島嶼国、東欧諸国との関係にまで視野を広め、中国の「パートナーシップ・ネットワーク」戦略の構造的特徴、並びにその成否を左右する要素について深堀し、論文をまとめる予定である。