表題番号:2025Q-011
日付:2026/03/20
研究課題教育装置としての『枕草子』・『源氏物語』に関する研究
| 研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
|---|---|---|---|
| (代表者) | 教育・総合科学学術院 教育学部 | 教授 | 新美 哲彦 |
- 研究成果概要
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本研究は、教育装置としての『枕草子』・『源氏物語』を眼目に置き、前田家本『枕草子』および『源氏物語』の本文書写と享受作品を研究の中心対象とし、中世から近世にかけて、 『枕草子』・『源氏物語』が教育装置としてどのような役割を果たしたかについて具体的に 考察した。本研究は、下記の2項目を核として進めた。
① 前田家本『枕草子』を中心とした『枕草子』の教育装置としての役割に関する研究
前田家本『枕草子』が、どのような意図、経緯で成立しているのかについて、前田家本『枕草子』の注釈を作成しつつ、考察した。
また、『枕草子』そのものについても研究を進め、現存の『枕草子』諸本の大きな差異は、成立当初の複数の『枕草子』が関係しているのではないかと考察した。
② 教育装置としての『源氏物語』享受作品に関する研究
戦国時代の近衛家の女性とされる慶福院花屋玉栄が作成し、書写に関わった注釈書である『花屋抄』・『玉栄集』の諸本を整理し、花屋玉栄の生涯を調査することで、中世における女性の古典享受の実態を明らかにしようと試みた。具体的には早稲田大学図書館新収の『玉栄集』を調査し、その特異性について考察した。また、花屋玉栄の『源氏物語巻名和歌』を軸に、花屋玉栄の『源氏物語』関連書目を調査し、花屋玉栄が誰のために『源氏物語』注釈書を書いていたのかを明らかにした。