表題番号:2025E-048 日付:2026/03/27
研究課題ティーチングアシスタントのグループ活動における介入判断を支援する授業方法の検討
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 大学総合研究センター 助手 藤川 希美
研究成果概要

本研究は,大学のグループ活動において,ティーチング・アシスタント(TA)が適切に介入の判断を行えるよう支援する授業方法のあり方を検討することを目的とした.グループ活動では,学生の理解状況や活動の進み具合に応じて,必要なタイミングで支援を行うことが重要であるが,その判断は経験に依存しやすく,TAにとって難しい課題となっている.また,こうした判断の難しさは,授業の質のばらつきにもつながる可能性がある.

そこで本研究では,TAの介入判断を支援するための具体的な方法として,各グループの進捗状況を学生に可視化させるウェブアプリケーションの活用や,授業前に提出される課題の内容や提出状況といった情報の共有に着目した.その結果,ウェブアプリケーション単体,およびウェブアプリケーションと学生の様子を併せて確認することで,TAが介入の必要性の判断を行っていたことが明らかになった.特に,初めてTAを担当した学生にとって,ウェブアプリケーションが介入の必要性の判断に役立つことが明らかになった.

また,TAが事前レポートの提出有無を把握することによって,グループ活動の開始序盤に提出有無に合わせた声かけを行っていたことが明らかになった.ただし,授業の受講経験の有無によって,受講生の進捗に合わせた声かけができるかどうかについて結果の差異が出た.これらの結果から,TAの判断を支援するためには,情報の提示だけでなく,それをどのように解釈し活用するかも重要であることが示唆された.

今年度の研究成果として,国内誌での発表2本,国際学会での発表2本を行った.採択が決まっている国際学会は2026年6月に実施予定であり,専門家との意見交換を通じて論文投稿へと発展させる予定である.本研究は,TAと教員が協働して学生の学びを支える授業設計の高度化に寄与することが期待される.