表題番号:2025E-045
日付:2026/03/27
研究課題外国語使用時の類推プロセスの解明
| 研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
|---|---|---|---|
| (代表者) | グローバルエデュケーションセンター | 講師 | 生田 美希 |
- 研究成果概要
- 本研究では、語彙処理の観点から母語と外国語における類推推論のメカニズムを検討することを目的とし、26名の参加者(英語母語話者10名、英語非母語話者16名)の実験データを分析した。参加者は英語で提示されたA:B::C:D形式の類推問題(例:dog:puppy::cat:???)を解いた。実験は二つの異なるセッションで構成され、セッション1ではプライミングなし条件、セッション2ではプライミングあり条件を実施した。プライミングあり条件では、問題文中の二つの単語が問題の前に一定時間提示された。分析の結果、正答率については母語話者(M = 0.84, SD = 0.11)と非母語話者(M = 0.81, SD = 0.12)の間に統計的な有意差は認められなかった。一方、正答試行の反応時間は母語話者の方が短く(M = 4667.65 ms, SD = 1374.58)、非母語話者はより長い時間を要し(M = 6901.37 ms, SD = 2220.20)、有意差が確認された。さらに線形混合効果モデルを使用した分析の結果、言語グループとプライム条件(プライミングあり/なし)の間に有意な交互作用が認められ、非母語話者の結果においてより大きなプライミング効果を示した。これらの結果は、外国語で類推問題を解く際、語彙処理に伴う認知的負荷のためにより長い処理時間を必要とすることを示唆している。また、問題中の単語を事前に提示することが、外国語での類推を促進するという結果が得られた。このことから、外国語における類推には語彙処理の役割を十分考慮することが重要であると考えられる。