表題番号:2025E-001 日付:2026/03/09
研究課題戦後初期の日本共産党の革命構想に関する研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 政治経済学術院 政治経済学部 講師 藤田 吾郎
研究成果概要
本研究は、研究代表者の博士論文「日米安保体制の成立と戦後日本の治安問題――間接侵略への対応とその帰結、1945-1951年」(早稲田大学、2022年)を基礎としながら、戦後初期の日本共産党の革命構想を分析する。とりわけ、1945~1951年にかけて、日本共産党が占領初期の平和革命路線から武力革命路線へと路線を転換するプロセスについて、とりわけ占領前期における党指導部の革命構想に注目しつつ、その中長期的プロセスを検討するものである。
 本プロジェクトでは、まず関連する文献や一次史料の調査に努めた。文献の調査に関しては、戦後初期の日本共産党や関連団体をめぐる同時代の刊行物を収集・分析するとともに、本プロジェクトに関連する二次文献について、英語圏の研究成果を含めて、積極的に収集・分析することに努めた。一次史料の調査に関しては、海外においては、2026年2月に米国国立公文書館(メリーランド州カレッジパーク)を訪問し、陸軍参謀本部文書(RG 319)に含まれる日本共産党関係者に対する調査記録を中心に、多くの有益な文書を収集することができた。国内においては、2026年1月と2月に名護市立中央図書館(沖縄県名護市)を訪問し、同地出身で占領期の日本共産党内で中心的な地位にいた徳田球一の関連資料を調査し、徳田の革命構想を中長期的な文脈の中で把握するための重要な手がかりを得た。
 内容面に関しては、占領前期の日本共産党の活動をとりわけ中心的に分析し、同党の路線転換の中長期的プロセスを検討することに努めた。とりわけ、日本共産党の関与のもとに1947年2月1日に実行を計画されたものの、マッカーサーの指令によって中止となった「二・一ゼネスト」をめぐる諸問題について、中心的に検討を進め、多くの有益な知見を導出することができた。
 以上の内容をふまえ、本研究の成果について、できるかぎり早期に、論文および単著の形で公表するための準備を進めたい。