表題番号:2025C-764
日付:2026/04/03
研究課題フォントが自伝的記録の印象や記憶に与える影響
| 研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
|---|---|---|---|
| (代表者) | 人間科学学術院 人間科学部 | 准教授 | 杉森 絵里子 |
- 研究成果概要
- 自伝的な物語や出来事の記録(例:日記)の表示フォントが,出来事の印象・記憶・感情的意味づけに与える影響を実証的に検討することを最終目標とした研究の一部である。近年,フォントの種類(例:ゴシック,明朝)が読者に与える印象(例:信頼性,親しみやすさ)や読みやすさに関する知見は蓄積されてきたが,記録者自身における同一内容の出来事の記憶や意味づけへの影響は十分に検証されていない。そこで,ブーバ・キキ効果に代表される音象徴研究を手がかりに,フォントが「形態的特徴」と「心理的印象」を結びつけるクロスモーダルな関係を,物語読解時の印象評価という点から明らかにした。具体的には,大学生の1日について書かれた文章を,実験参加者48名に読ませた。そのうち24名は丸いフォントで,別の24名は固いフォントで,文章が提示された。読んだあと,この1日についての評価をどの程度ポジティブか(1から5),どの程度ネガティブか(1から5)で評価させた。その結果,本実験ではフォントによる文章の印象に有意差がみられなかった。今後,フォントの印象と一致させる文章の作成をより精緻に行う予定である。