表題番号:2025C-763
日付:2026/04/06
研究課題混合法を用いた小中学生を対象とした睡眠の質と学習の質の関係に関する基礎的研究
| 研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
|---|---|---|---|
| (代表者) | 人間科学学術院 人間科学部 | 教授 | 松居 辰則 |
- 研究成果概要
- 本研究は2024年度の特定課題研究「子供達の睡眠状態と学習能力についての質的側面を加味した関連性についての探索」の継続研究として実施した.時間と学習には関連があると指摘されており,睡眠不足による記憶力やパフォーマンスの低下は様々な知見から報告されている.一方,最近の子どもたちが育むべき能力観として,主体的に学習に取り組むための,考える力や発見する力といった学習に対する好奇心や興味・関心が必要であるとされている.それらは学習に対する内発的動機,自己肯定感や課題に向き合う力,レジリエンスなどいわゆる学力テストでは測定できない力として,学習能力と関連していると考えられる.そこで,本研究では,子どもたちの睡眠状態と学習能力について質的な側面を加味した関連性について探索的に明らかにすることを目的として研究を行っている.学習の質的な側面に対する睡眠習慣との関連が明らかにされることで,教育現場で新たに求められている子どもたちの学習能力と基本的生活習慣の重要性について基礎的知見の一助となる可能性がある.具体的に2025年度は以下のような予備的調査を行った.・対象:国立大学法人A大学附属小学校(16名),中学校(36名)・調査材料:質問紙(睡眠関連指標,学習成績,自己肯定感,基本的生活習慣,社会人基礎力関連から構成)による・倫理的配慮:国立大学法人A大学の倫理委員会承認結果,以下のような知見を得ることができた.1.中学生において、睡眠時間の短縮および社会的時差の拡大が認められる2.中学生では日中の眠気・起床困難が相対的に多い3.一部の小学生にも遅寝傾向が認められる4.スマートフォン等の使用が睡眠遅延に関与している可能性が示唆される5.24時間配分および時刻回答には理解・負担の問題が存在する6.質問項目の一部に重複および理解困難な表現が含まれる可能性がある本研究は今後も継続して実施する予定であり,調査範囲の拡大することによる知見の一般化の検討,改善プログラムの開発と介入による意識変容・行動変容の分析等の実施を計画している.