表題番号:2025C-749
日付:2026/03/28
研究課題チームワークによるアイデア創出過程のテンポラル・ネットワークモデル構築手法の確立
| 研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
|---|---|---|---|
| (代表者) | 理工学術院 大学院創造理工学研究科 | 教授 | 鬼頭 朋見 |
- 研究成果概要
チームワーク科学の中心的な問いの一つは、「どのようなアイデアがどのように生まれるのか」である。しかし既存研究は、アイデア全体の将来的価値の評価に重点を置く一方、要素間の関係がどのように全体像を形作るのかには十分に着目してこなかった。また、アイデア創出過程の研究も、合意形成の過程や影響因子の特定にとどまり、最終的なアイデア構造との関係や、各メンバが成果にどう貢献したかの分析は未成熟である。そこで本研究では、チームによるアイデア創出を、アイデア構造、創出過程、メンバ貢献の三つの観点から捉える分析手法を構築した。具体的には、アイデア構造を表す静的ネットワークと、創出過程を表すテンポラルネットワークをモデル化し、実際のチーム活動データに適用した。その結果、アイデアの構造的中心性やネットワーク規模が評価に影響すること、良いプロセスは柔軟で停滞が少なく、議論がコアに集中しつつ全体を満遍なく扱い、共通認識を形成していることが示された。さらに、コミュニケーションと内容面の貢献がバランスよく分担されたチームほど高く評価され、議論過程とメンバ行動の質が、優れたアイデア構造の創出につながることが明らかになった。本研究は、チームによるアイデア創出の理解を深め、議論設計や支援システム開発に貢献する。