表題番号:2025C-735 日付:2026/04/04
研究課題戦争・軍政・紛争をめぐる人類学的研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 創造理工学部 教授 内藤 順子
研究成果概要

軍政の記憶の継承の現実と、とりまく問題についても広く検討範囲に含めることとして、昨年度に引き続き調査を実施した。本課題ではチリに限らない、戦争・軍政・紛争にかかわる痛みの記憶の継承について扱った。

アメリカ合衆国の政治状況に起因して、航空機の運航(著しい減便とそれにもとづく満席状況)や円安、航空運賃、宿泊などの諸経費の高騰が影響し、日本国内での調査にとどまった。

北九州市平和のまちミュージアムの試みは、痛みの記憶の継承とその課題に対し、示唆に富んでいた。まずはかつて巨大な兵器工場だったところに建っているというその場所性、規模感、映像資料と展示のすべてが、継承のむつかしさを前提としていかに訴えかけていくかを考え抜いた仕掛けとなっている。

また、今回、軍政からはテーマが多少それるが、同じく痛みの記憶の一環として、あるいは記憶の継承の問題として、同和問題関連の博物館の継承と消滅についても調査を行った。水平社博物館とリバティおおさかである。詳細は今後、ジャーナル投稿または学術論文としてまとめていく予定である。