表題番号:2025C-725
日付:2026/03/07
研究課題資源・環境・防災のための電磁探査による地下の3次元解析・可視化手法の構築
| 研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
|---|---|---|---|
| (代表者) | 理工学術院 創造理工学部 | 教授 | 上田 匠 |
- 研究成果概要
- 電磁探査法における3次元地下構造,また,3次元送受信配置(水平多層地下構造)に対する電磁応答計算(順解析)は,探査仕様の選定,探査装置の開発,そして観測データの逆解析による地下構造推定にも必須の重要な数値計算の1つである。本研究では3次元構造に対する応答計算として近年開発が進むオープンソースソフトウェア(OSS)に注目した。具体的にはemg3dおよびcustEMについて,水平多層構造を参照応答とした詳細かつ多様な応答精度計算や,2つの3Dコードによる3次元構造に対する相互精度比較を詳しく行った。それらの結果として,まず,両コードは1次元構造に対して,おおよそ3%程度以下の相違率(精度)で応答計算が可能であることがわかった。一方で計算における大地および大気空間の大きさや内部の離散化(メッシュ,セルサイズ)や送信器の設定が計算精度に大きく影響することも確認した。そしてこの結果を踏まえ,両コードにおいて3次元地下構造を用いた応答計算について,慎重かつ様々な計算設定を試行錯誤することにより,3次元応答についても一定の精度(両コード同士の比較で相対誤差が概ね3%以下)を達成した。また,両コードはPython言語をベースに記述・開発されており,計算結果については容易に2次元プロット,平面図等でその電磁応答を可視化できることも確認した。これらの成果により,本研究の主目的である,電磁探査による地下の3次元解析・可視化手法の構築についてその土台を達成した。今後は両コードのさらなる精度検証やさまざまな地下モデル(資源・環境・防災を想定)に対する応答計算を進め,同時に,陸上だけでなく,空中(ドローン)や海底での探査における応答計算・解析への適用についての研究に移行し,その計算技術を深化・高度化させていくことが重要である。