| 研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
|---|---|---|---|
| (代表者) | 理工学術院 基幹理工学部 | 教授 | 渡辺 裕 |
- 研究成果概要
映像から対象物の3次元形状を復元する技術は、コンピュータビジョン分野における主要な研究課題であり、3次元再構成と呼ばれる。再構成結果はメッシュやガウシアンが出力される場合もあるが、最も多いケースは点群としての表現である。点群から 3D モデルを生成する需要が高く、点群の表面再構成は重要な課題となっている。近年は深層学習を用いた手法が多数提案され、特に空間中の各点に距離などのスカラー値を割り当てる implicit neural representation が大きな影響力を持っている。しかし、これらは物体の内外の定義に依存するため、エッジや開境界をもつ非密閉形状の表現が難しい。これに対し、表面までの最短距離を符号なしで表す Unsigned Distance Function (UDF) は内外判定を必要とせず、密閉・非密閉の双方に対応できるため注目されている。LoSF-UDF は点群を小さな局所領域に分割して高精度な再構成を実現したが、局所領域の大きさが固定であるため、曲率の大きい部分では複数の面や層が混在しやすく、局所的な点密度も不足し、幾何構造を忠実に捉えにくいという問題があった。そこで本研究では、幾何学的複雑さに応じて局所領域サイズを適応的に変更する表面再構成法を提案する。複雑さは曲率で評価し、それに応じてパッチ半径を調整する。また、UDF のクエリ点は基本的に 1283の一様格子上に配置し、高曲率領域のみ 2563に局所高密度化する。さらにリサンプリングも曲率に基づいて行う。これにより、複雑領域での層の混在を抑え、平滑領域では十分な情報を確保しつつ、平均計算量を削減しながら安定した UDF 推定と高品質な表面再構成を実現した。これらを、International Conference on Image Electronics and Visual Computing (IEVC 2026) において発表した。