表題番号:2025C-649
日付:2026/03/30
研究課題転移成立時におけるがん細胞の細胞外小胞の分泌速度の解析
| 研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
|---|---|---|---|
| (代表者) | 高等研究所 | 講師 | 西田 奈央 |
- 研究成果概要
本研究では、がん細胞由来の細胞外小胞(Extracellular vesicles; EVs)の分泌動態を定量的に評価することを目的として、Haloタグを導入した乳がん細胞株を用いたパルスチェイス実験系の構築を行った。フローサイトメトリー(CytoFLEX Nano)を用いて、時間経過に伴うEVシグナルの変化を解析し、EVの分泌およびターンオーバーの定量化を試みた。
その結果、EVシグナルは短時間(約48時間)では大きく減衰せず、EVが比較的安定に存在する可能性が示唆された。一方で、EVとデブリなどの非特異的粒子との識別や、測定値のばらつきといった技術的課題も明らかとなった。また、細胞染色に用いたCalceinについても、安定した染色には事前培養条件の最適化が必要であることが分かった。
これらの結果から、EV分泌動態の精密な定量には測定条件の最適化および解析手法の高度化が重要であることが示された。本研究で構築した解析基盤は、転移成立過程におけるEVの役割解明に向けた基盤技術として今後の発展が期待される。