表題番号:2025C-634 日付:2026/03/23
研究課題ファクトチェックが情報の質に与える影響
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) グローバル・エデュケーション・センター 助手 小俵 将之
研究成果概要

本研究の目的は、ソーシャルメディア上で蔓延る誤情報・フェイクニュースへの対抗策としてのファクトチェックがメディアに対してどのような影響を与えているのかを調べることである。特に、クリック稼ぎを目的として誤情報を流す粗悪なメディアが存在する状況においてファクトチェックの役割を調べる。

2025年度は、ゲーム理論モデルの解析を進めた。本年度の前半では、ファクトチェックがメディアが情報獲得をするインセンティブに与える影響を調べた。そして、ファクトチェックの頻度に関して、次の2つの結果を得た。

・ファクトチェックの頻度を上げることで、クリックされることしか興味が無い粗悪なメディアでさえも努力して情報獲得をする場合がある一方で、頻度を上げ過ぎてしまうと、良い情報を伝達したいと思っている伝統的なメディアでさえも情報獲得をしなくなってしまう場合がある。

・高い頻度でファクトチェックを行う場合、大衆の厚生はファクトチェックが存在しない場合の方が高い。

本年度の後半では、上記の結果が一般的な状況でも成立するかを調べた。

本研究成果を、国内学会で2回発表した。また、研究成果をワークングペーパー(The Model of Clickbait: Fact-Checking and

Endogenous Information Acquisition)としてまとめ、プレプリントサーバーSSRNに公開した。本研究は科学研究費助成事業「研究活動スタート支援」に採択された。