表題番号:2025C-604
日付:2026/03/08
研究課題伝統的スポーツの観光化と文化継承:日本空手家が抱く空手の「本物性」とは?
| 研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
|---|---|---|---|
| (代表者) | スポーツ科学学術院 スポーツ科学部 | 助教 | 高田 紘佑 |
- 研究成果概要
- 伝統文化の観光資源化は、旅行者を惹きつける一方で、歴史的に継承されてきた行事や遺産の「本物性(authenticity)」を損なう可能性が指摘されている。訪日外国人旅行者の受け入れ目標が引き上げられるなか、観光資源の発掘が進められているが、文化の「本物性」の維持に関する議論は十分とはいえない。そこで本研究は、観光庁およびスポーツ庁が推進する武道ツーリズムの一例として沖縄空手に着目し、観光受け入れのホスト側が空手に対してどのような「本物性」認識を有しているのかを明らかにすることを目的としている。本年度は研究の基盤形成として、関連文献および政策資料の収集・整理を行うとともに、2025年12月には沖縄空手会館を訪問し、現地の状況把握を目的とした視察を実施した。これらの検討を通じて、空手の観光化に対する課題認識は関係主体によって多様であり、その捉え方には差異が存在する可能性が示唆された。次年度以降は、訪日外国人の空手愛好家を対象としたインタビュー調査を実施し、質的データ分析を通じて、彼ら彼女らが沖縄空手に見出す「本物性」の特徴を明らかにする予定である。これにより、空手の観光化が地域の空手コミュニティに与える影響を検討し、観光振興と文化継承の両立に向けた政策的・実務的示唆の提示を目指す。