表題番号:2025C-598
日付:2026/03/11
研究課題脳循環調節機能に対する高用量ココアフラバノール摂取の効果検証
| 研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
|---|---|---|---|
| (代表者) | スポーツ科学学術院 スポーツ科学部 | 講師 | 塚本 敏人 |
- 研究成果概要
脳は生命活動の司令塔の役割を担うことから,重量あたりのエネルギー消費量が多い臓器である.しかしながら,脳に貯蔵できるエネルギー基質の量は限られている.そのため,脳は,全身を循環する血液からエネルギー基質などを得ている.このような背景から,脳血流は,様々な生理機構によって顕密に調節されている.例えば,血圧は常に上下動を繰り返している.こうした血圧の変動に関連する低灌流や過灌流を防ぐために,動的脳循環調節機能が血圧変動を緩衝し,脳血流は可能な限り一定に保たれている.
認知的活動などによって脳血管が拡張すると,動的脳循環調節機能は低下することが知られている.私は,長時間の認知的活動によって認知疲労が生じると,動的脳循環調節機能はさらに低下することを報告した.また,高用量のココアフラバノールを摂取すると,認知疲労誘発性の認知機能低下が改善することも発表した.これらを踏まえ,本研究では,高用量のココアフラバノール摂取後の安静時および認知活動時の動的脳循環調節機能について検証した.若年成人男女17名を対象に,高用量のココアフラバノールを摂取する条件と低用量のココアフラバノールを摂取する対照条件を,二重盲検法を用いて無作為クロスオーバー試験にて実施した.ココアフラバノール摂取前後の血圧変動および脳血流変動を測定し,これらに対する伝達関数解析から動的脳循環調節機能を評価した.本研究成果は,2026年度の日本体力医学会にて発表予定でいる.