| 研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
|---|---|---|---|
| (代表者) | 人間科学学術院 人間科学部 | 助教 | 田野邉 果穂 |
- 研究成果概要
本研究は、持続性知覚性姿勢誘発めまい(Persistent Postural Perceptual Dizziness:PPPD)における日常生活の障害度の変化を定量的に評価する指標の開発を目的として実施している。機能性疾患は器質的な異常では十分に医学的に説明できない症候を呈する病態であり、3カ月以上持続するふらつきを呈する機能性疾患であり、心理的要因等により症状が固定化した病態と考えられている。
なかでもPPPDは比較的新しい概念であり、症状の改善を臨床的に評価する基準が十分に確立されていないことから、本研究はその基盤整備に資するものである。
本年度は、研究実施に向けた基盤の整備として、対象患者のリクルート体制の構築、研究計画に関する倫理審査書類の作成および申請を行った。また、データ収集および解析に必要な環境整備として、個人情報を適切に管理するためのセキュリティの確認や、PC・ソフトの整備、統計解析および指標開発に必要な専門書籍を揃えた。さらに、補助的データ取得を視野に入れた測定機器の選定および準備も行った。
現在は、目標サンプルサイズの達成に向けて対象者への調査準備段階であり、今後はデータ収集を進めるとともに、6か月後の追跡評価を踏まえた解析を実施する予定である。Patient Global Impression of Change(PGIC)は、患者自身が「治療や経過によってどの程度よくなった(または悪くなった)と感じているか」を主観的に評価する指標であり、変化の基準(アンカー)としてよく用いられるが、本研究では、この基準をめまいによる日常生活の障害度(Dizziness Handicap Inventory)の変化量とし、最終的には、臨床的に意味のある最小値(Minimum Clinically Important Difference)の算出を実施し、本疾患における臨床的に有用な評価指標の確立を目指す。