表題番号:2025C-558 日付:2026/03/12
研究課題日本の諸都市における社会空間構造の変容に関する研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 人間科学学術院 人間科学部 助教 平原 幸輝
研究成果概要
 2025年度においては「日本の諸都市における社会空間構造の変容に関する研究」と題して、日本の大都市や地方都市の社会空間構造の変容を捉える試みを行ってきた。
 大都市における社会空間構造の変容に関連して、首都圏を対象とした分析では、これまで形成されてきた年齢による居住分化と、自民党に対する野党の得票率には関連性があり、都市空間が少数与党という状況をもたらす現場として機能してきたことなどが確認された。こうした知見については、日本都市社会学会の『日本都市社会学会年報』において、査読付論文として発表した。
 また、大都市内における社会空間構造の変容に関連して、東京都世田谷区を対象とした分析では、治安や買い物環境の充実といった地域環境の整備状況が人口移動に繋がる構図が形成されてきたことなどが確認された。こうした知見については、せたがや自治政策研究所の『せたがや自治政策』において、論文として発表した。
 地方都市における社会空間構造の変容に関連して、東日本大震災の被災地である岩手県釜石市を対象とした分析では、震災前後で、内陸への人口移動、ホワイトカラー居住地の縮小、災害公営住宅設置に伴う周辺地域の変容などが生じてきたことが確認された。こうした知見については、日本都市計画学会の『都市計画報告集』において、報告を行った。
 また、同様に岩手県釜石市を対象とした分析では、災害公営住宅設置に伴い、人口減少傾向の抑制が生じるエリアもあることなどが確認された。こうした知見については、日本都市計画学会の『都市計画報告集』において、報告を行った。
 こうした都市の社会空間構造を捉える中で、人々の分布と地形の関連性も確認された。その上で、災害リスクを高いエリアを避ける経路検索法を考案し、世界メッシュ研究所の「MESHSTATSアプリケーションアイデアソン2025」において発表を行い、国際航業賞を受賞した。