表題番号:2025C-526 日付:2026/04/01
研究課題グラフェン/ダイヤモンド接合を用いた高効率・高速時系列データ処理デバイス開発
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 大学院情報生産システム研究科 教授 植田 研二
研究成果概要
 本研究では垂直配向グラフェン/ダイヤモンド接合の有する特異な光記憶-伝導特性(光メモリスタ特性)を用いて高効率・高速に画像認識を行うシステム及び、時系列データ(株価の時間変化や音声情報等)を予測するシステムの開発を試みた。
 垂直配向グラフェン/ダイヤモンド光メモリスタを用いて、~97%の高精度で数字画像(MNISTデータベースより取得)の認識を行える事が明らかとなった。数字画像の前処理、特に画像情報の圧縮率を適切に制御する事が高精度画像認識に重要となる事が分かった。結果はJpn. J. Appl. Phys.誌(Jpn. J. Appl. Phys., 65 (2026) 061003)に刊行された。
 また、垂直配向グラフェン/ダイヤモンド接合の光メモリスタ特性を用いる事で、非線形時系列予測(NARMA2時系列予測タスク)が可能である事が初めて示せた。時系列予測の精度と記憶容量値は素子数を増加させると共に増加したが、これは、素子の特性値である緩和時間(τ)値がある程度分布した複数素子の使用によりデータの多様性が増加し予測精度が向上したことを示唆していると考えている。予測精度やMC値等に改善の余地はあるが、本研究により、垂直配向グラフェン/ダイヤ光メモリスタの特異な光伝導特性を利用して時系列データ処理が行える事が明らかとなった。関連成果は上記論文に加えて、1報の論文発表及び、国際及び国内学会(計9件)で発表された。