表題番号:2025C-525
日付:2026/02/02
研究課題Milliliter to microliter concentration device for microfluidics
| 研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
|---|---|---|---|
| (代表者) | 理工学術院 大学院情報生産システム研究科 | 教授 | 馬渡 和真 |
- 研究成果概要
- 化学分析やバイオ分析で用いられる分析技術では液体試料が多く用いられる。液体試料を前処理後、分析装置で分析するプロセスが一般的である。ここで試料は通常mL程度準備できることが多い。また、マイクロ流体デバイスではuL以下での分析が可能である。しかし、分析装置やマイクロ流体デバイスは試料量としてmL必要ではなく、その10-100分の1程度で十分であることが多い。すなわち、通常の分析では試料利用の観点からは非常に効率が悪い。そこで、mL試料の体積を小さくできれば、ロスなく、かつ高感度に分析できることが期待される。そこで、濃縮技術が重要となる。濃縮においては、通常加熱やフィルタリングが用いられるが、熱に弱いバイオ系試料には加熱は使えず、またフィルタリングでは吸着ロスが問題になることが多い。そこで、当グループでは気体のサイクロン流により液体のサイクロン流を誘起し、増大した気液界面により加熱なしで蒸発を促すサイクロン方式の濃縮法を開発してきた。そして、本研究では市販のマイクロチューブをベースに、濃縮部のマイクロ流路を備え、濃縮後にキャップすることで圧力により液体を取り出す、濃縮ピペットを新たに開発した。材料は従来と同じポリプロピレンであり、射出成形により10uL体積のマイクロ流路を組み込んだチューブ製作した。そして、色素やたんぱくなどの標準試料で回収率90%以上での濃縮(1mLから10uL)を実現して、95%以上の回収率で外部にピペッティングすることに成功した。以上の成果を国際学術誌に投稿準備中である。