表題番号:2025C-523 日付:2026/02/26
研究課題高性能な画像分類器の構築とその医学画像識別への応用
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 大学院情報生産システム研究科 教授 古月 敬之
研究成果概要
  本研究は、機械学習アプローチを用いて、医用画像認識のための高性能な分類器を構築することを目指している。深層学習による画像分類では、大規模な人手によるラベル付け且つバランス均衡な学習データがあれば、高精度な分類器を構築できるが、人手によるラベル付けることが非常に高価であり、データも不均衡である。一方、実際の画像、例えば顕微鏡で撮影された医学画像は、顕著な構造がファジーであり、重要でないテクスチャがノイズであるため、認識しにくい場合がある。本研究では、畳み込みニューラルネットワーク(CNN)による特徴抽出器とサポートベクターマシン(SVM)分類器の2つの部分から分類器を構成し、データ不均衡問題を対処し半教師あり学習により高性能な分類器の構築を実現している。具体的に、CNN特徴抽出器の構築にあたって、まず、1 )表現レベルで構造を強化するために類似した明確な意味情報を持つ実際の画像の導入、 2 表現レベルでテクスチャを削除するためのバリアントの外観変換、これらによって大量のペアサンプルを用意し、対照学習で高性能な深層CNN 特徴抽出器の構築を行い、画像の表現レベルで構造強化とテクスチャ削除をすることができ、分類に優しい特徴量の抽出を実現している。一方、SVM分類器の構築にあたって、ゲート付き線形ネットワークで分離境界線を近似する区分線形モデルを構築され、モデルの線形パラメータは、深層ニューラルネットワークにより生成されたゲート制御信号で構成される準線形カーネル関数を利用して、ラプラシアンSVM アルゴリズムによって最適化される。さらに、カーネル関数の合成において、クラス間のみでなくクラス内にもデータ不均衡がある場合に対して、準線形SVM モデルに埋め込まれている複数のローカル線形モデルを活用してローカルオフセット調整機能を有する準線形SVM 分類器を構築し、不均衡データに対応できる準線形SVM 分類器の構築を行っている。