表題番号:2025C-521
日付:2026/02/13
研究課題新規疼痛薬の創製を志向したグラヤナンジテルペン類の合成研究
| 研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
|---|---|---|---|
| (代表者) | 理工学術院 大学院先進理工学研究科 | 講師 | 小田木 陽 |
- 研究成果概要
既存の鎮痛薬は副作用や効果の限界を抱えており、特に神経障害性疼痛や慢性疼痛では十分な治療効果が得られない例が多く存在する。したがって、新規疼痛薬の創製は、これらの課題を克服し、患者の生活の質向上と医療・社会コストの削減に貢献可能な重要な研究課題である。グラヤナンジテルペン類は、5-7-6-5員環からなる特徴的な四環性骨格上に多数の酸素官能基を有する天然物の一群であり、強力な鎮痛活性を示すことが知られている。当該天然物群は、新規疼痛薬のリード化合物群として期待されているが、天然からの供給量は極めて微量であり、量的供給を可能にする効率的な人工合成法の開発が求められている。本研究では、新規疼痛薬のリード化合物創出の基盤形成を目的に、申請者が独自に見出した光駆動型骨格転位反応を基盤としたグラヤナンジテルペン類の新規合成戦略の確立を目指す。実際に、市販品から8工程で合成した三環性交差共役ジエノンに対し、光を照射したところ、望む骨格転位反応が進行し、グラヤナンジテルペン類に特徴的な5-7-6員環構造の構築に成功した。