表題番号:2025C-510 日付:2026/04/03
研究課題乳がんにおけるHER2不均一性の分子機構解明
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 理工学術院 先進理工学部 助手 片山 翔太
(連携研究者) 早稲田大学 教授 仙波憲太郎
(連携研究者) 大阪国際がんセンター研究所 研究員 中山淳
(連携研究者) 国立がん研究センター ユニット長 山本雄介
研究成果概要
乳がんにおけるHER2発現の不均一性の意義を明らかにするために、HER2陽性乳がん細胞株からHER2の発現の異なる集団を分取する操作を繰り返し、HER2-High細胞とHER2-Low細胞を樹立した。本手法によって多くの細胞株はHER2の発現がもとに戻るが、MDAMB361細胞だけはソーティング後の発現を維持した。そこでこの細胞株由来のHER2の発現の異なる細胞を比較した結果、ゲノムcopy数とヒストン修飾を介したmRNA制御によって発現量の違いが現れることが明らかになった。そしてHER2の発現量によって抗HER2薬の効果が異なることが分かった。加えてdrug libraryを用いたスクリーニングによって、HER2の発現に基づく抗がん剤の感受性プロファイルを得ることができた。また特にHER2-lowはin vivoにて休眠様の表現型を示した後に急激な増殖を示した。併せて、HER2の発現量も増殖後に増大していたことから、in vivoにおけるHER2の発現不均一性の獲得機構と休眠から覚醒するために必要な因子の探索を今後の研究課題として継続していく。