表題番号:2025C-508
日付:2026/02/18
研究課題ALK陽性非小細胞性肺がんの脳内増殖におけるIL6及びANGPTL4の機能解析
| 研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
|---|---|---|---|
| (代表者) | 理工学術院 先進理工学部 | 教授 | 仙波 憲太郎 |
- 研究成果概要
- 【研究背景・目的】肺がんは脳転移を高頻度に生じる悪性度の高いがん種である。しかし、肺がん細胞の脳内増殖機構を標的とした治療法はいまだ確立されておらず、重要な治療課題である。当研究室においてALK陽性肺がん細胞株NCI-H2228を移植したマウス脳サンプルを用いたRNA-seqとNicheNet解析を実施した結果、がん細胞が分泌するIL6やANGPTL4とマウスグリア細胞から分泌されるTGFβが相互に活性化する悪循環の存在が示唆された。本研究は、このモデルの検証を目的として実施した。【研究成果】1.TGFβ刺激によるがん細胞のシグナル変化in vitro条件下でがん細胞にTGFβ刺激を行い、qPCRにより両遺伝子の発現量変化を検証した。その結果、ANGPTL4は有意に発現上昇した一方、IL6には明確な発現変化は認められなかった。2.グリア細胞との共培養によるがん細胞増殖変化グリア細胞とがん細胞をin vitroで共培養し、がん細胞の増殖速度に及ぼす影響を検証した。直接共培養(混合播種)およびトランズウェルを用いた間接共培養のいずれの条件においても、共培養によりがん細胞の増殖は抑制された。【今後の展望】IL6およびANGPTL4のノックダウン細胞株を樹立し、マウス頭蓋内に移植することで、これらの細胞株の脳内増殖能を解析する。さらに、IL6またはANGPTL4で刺激したグリア細胞に対してqPCRを実施し、TGFβ発現量の変化を評価する。また、がん細胞の条件培地で前刺激を行ったグリア細胞を用いて共培養を行い、がん細胞の増殖変化を再検証する。