| 研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
|---|---|---|---|
| (代表者) | 理工学術院 創造理工学部 | 教授 | 竹本 康彦 |
- 研究成果概要
製造工程のデータを統計的に解析し,品質保証や生産性向上につなげる管理活動は,統計的工程管理(Statisctial Process Control)と呼ばれる.近年の製造現場では,デジタル技術の活用が進み,コスト削減や品質改善を目的としたスマートファクトリー化が加速している。これに伴い,データ取得の環境は高度化し,データ形式や管理対象も多様化している。そのため,こうした状況に対応できる新たな解析理論の構築が強く求められている.
一方で統計学は,データサイエンスの広がりの中で,他の技術や方法論と融合しながら応用領域を拡大している.本研究では,従来の統計理論に基づく統計的工程管理に,情報理論や機械学習を取り入れるとともに,数理最適化や画像処理などの工学的手法とも統合することを目指した.これにより,異常の検知から根本原因の特定までを段階的に支援するなど,工程管理の知能化を図る.また,解析結果を直感的に理解できるよう,情報可視化の方法についても検討した.
今年度は,統計的工程管理の一手法であるProfile Monitoringに情報理論を応用し,異常検知を契機として異常特性を特定する手法を提案した.さらに,適切な生産環境を維持するための設備の保全・点検計画についても,情報理論に基づく立案方法を提案した.これらの成果は,いずれも品質管理学会の研究発表会で口頭発表を行った.
加えて,異常発生時点の推定手法,多変量特性に対する異常特性の特定方法,および解析結果の可視化についても検討を進め,関連情報の収集と課題の整理を行った.今後はこれらの課題を踏まえ,「スマートファクトリー時代における統計的工程管理の知能化と情報可視化」をテーマとして研究を推進する.なお,本テーマは科学研究費に応募し,採択されている.