表題番号:2025C-435
日付:2026/03/22
研究課題多チャンネル高速1bit信号を用いた音場創生
| 研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
|---|---|---|---|
| (代表者) | 理工学術院 基幹理工学部 | 教授 | 及川 靖広 |
- 研究成果概要
- これまで、マルチチャンネル音場制御理論に基づく音場創生システムを提案、そのシステムを構築してきた。非常に多くのスピーカを独立に駆動することが必要となるので、高速1bit信号を用いることにより大規模なシステムを簡易に構築することを可能としてきた。一方で、各スピーカを駆動する信号の生成にはフィルタ処理が必要になるが、通常の演算を適用すると処理結果はマルチビット信号になってしまう。そこで本研究では、高速1bit信号から高速1bit信号への直接演算を提案し、高速1bit信号を用いた音場創生システムに導入する手法を確立した。また、マルチチャンネル音場制御理論の多くは、球形上のスピーカ配置での議論がなされることがほとんどである。創生システムを実際の空間に導入する際は、球形スピーカ配置は困難であり、部屋形状に合ったスピーカ配置が望まれる。そこで本研究では、部屋形状に合ったスピーカ配置での理論展開とその実装のための手法を確立した。具体的には、以下の成果を得た。1.Raspberry Pi Pico Wを用いて16チャンネルの高速1bit信号を再生可能なシステムを構築した。2.マルチビット演算をすることなく、乗算加算を用いずに高速1bit信号にインパルス応答を畳み込む手法を提案し、提案手法が従来手法と同等の演算結果を得ることができることを明らかにした。3.以上により、各スピーカを駆動する信号生成において、高高速1bit信号から高速1bit信号への直接演算処理、信号の再生を可能とした。4.マルチチャンネル音場制御理論において、球形スピーカ配置での理論をラメ曲線を用いて理論を拡張した。部屋形状に合ったスピーカ配置での理論展開をし、数値計算により提案手法が有効であることを明らかにした。5.高速1bit信号を用いた音場創生システムにおける、スピーカの指向特性を考慮した理論を構築し、数値計算により提案手法が有効であることを明らかにした。6.学会発表を多数行った。今後は本システムの社会実装を目指し、計測現場でより活用しやすいシステムにする。