表題番号:2025C-412 日付:2026/03/26
研究課題反消費主義的広告はブランド価値を高めるのか
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 商学学術院 産業経営研究所 助手 時 文軒
(連携研究者) 商学学術院 教授 フランク ビョーン
研究成果概要
 近年、企業は製品やサービスの提供にとどまらず、ブランドの理念や社会的姿勢を通じて消費者との価値共有を図ることが求められている。その中で、環境保護や過剰消費への批判、自律的なライフスタイルの推奨などを訴える「反消費主義的広告」は、消費をあえて促さない倫理的表現として、従来の購買促進型広告とは異なる性質を持つと考えられる。しかしながら、反消費主義的広告が消費者の態度や行動に与える影響については、体系的な実証研究が依然として不足している。こうした研究課題を踏まえ、本研究は、反消費主義的広告がブランド態度、広告評価、購買意図およびブランド価値全体に及ぼす肯定的・否定的影響とそのメカニズムを明らかにすることを目的とする。さらに、消費者の個人特性がこれらの関係に及ぼす調整的役割についても検討する。具体的には、広告、ブランド、消費者行動に関するジャーナルの文献および関連書籍を対象に、反消費主義、持続可能な消費およびブランド価値コミュニケーションに関する先行研究の理論的枠組みの把握を進めた。その上で、仮説構築の基盤となる理論的枠組みを設定し、異なる特徴の反消費主義的広告が消費者の態度および購買行動に及ぼす影響に関する仮説の導出および再検討を行った。また、関連文献を通じて実験設計およびデータ分析手法の理解を深め、研究モデルに基づき、実験用刺激の作成を進めた。これらの取り組みにより、既存研究の課題を補完し、新たな知見の導出に向けた基盤構築のための準備が整ったと考えられる。