表題番号:2025C-399
日付:2026/02/04
研究課題『世界日報・明珠』における周作人と廃名
| 研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
|---|---|---|---|
| (代表者) | 商学学術院 商学部 | 教授 | 小川 利康 |
- 研究成果概要
- 2025年度は、『魯迅仙台留学120周年記念国際シンポジウム論文集』の原稿依頼、編集作業と並行して、周作人、廃名、そして周作人に関わる作家の研究を行った。周作人、廃名については1924年『語絲』創刊前後の状況について研究を行い、周作人の最初の自編文集である『自己的園地』の序文で言及するヴォルテール『カンディード』が周作人の文芸観とどのような関連を持つのかについて見解をまとめた。廃名は1924年前後北京大学英文科に在学中で周作人との交流から大きな影響を受け、英国19世紀文学を広く渉猟していた。18世紀の諷刺小説『カンディード』も啓蒙的理性への共感のなかで読まれていたことがうかがわれる。このほか台湾大学臺靜農人文會館の招請に応じて行った講演では、魯迅と親しかったと伝えられる臺靜農が劉半農を通じて周作人とかなり親しい関係にあったことを明らかにした。彼らの交友関係から北京のアカデミズムの中における周作人の存在感の大きさが改めて浮き彫りになった。