表題番号:2025C-390
日付:2026/02/27
研究課題努力不確実性が予防行動に与える影響ー経済実験を通じた検証ー
| 研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
|---|---|---|---|
| (代表者) | 商学学術院 商学部 | 教授 | 尾崎 祐介 |
- 研究成果概要
- 本研究は、保険経済学における予防行動(自己防衛)に関する理論と実験を組み合わせた研究である。保険経済学では、将来の不確実な損失に対して、その損失の大きさを低減する行動を自己保険、その発生確率を低減する行動を自己防衛と区別する。既存研究では主に自己防衛が分析されており、予防行動あるいは予防努力として同一視されてきたので、本研究でもこの用語に従う。従来の文献では、予防行動は確実な効果を持つものと仮定されており、一定の努力が確定的に損失発生確率を低下させるとされている。しかし現実には、同一の予防行動を行ってもその効果にはばらつきがあり、確率低下の程度は不確実であると考えられる。本研究では、この点に着目し、予防行動の効果自体に不確実性を導入した理論モデルを構築して、その結果を経済実験を使って検証する。本研究の目的は、このような予防行動の不確実性が予防努力の水準に与える影響を明らかにすることである。理論分析については、生命保険文化センターの研究助成を受けて実施し、その成果は『生命保険論集』として公表済みである。現在は、理論的に導出された予測の妥当性を検証するため、経済実験の設計および実施準備を進めている。これにより、予防行動に関する既存理論の拡張と、保険需要の影響の提示などを将来的には目指していく。