表題番号:2025C-381
日付:2026/03/27
研究課題地震後重力変化が進行する時定数の空間変化と地下の三次元的な粘性構造の推定
| 研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
|---|---|---|---|
| (代表者) | 教育・総合科学学術院 教育学部 | 講師 | 田中 優作 |
| (連携研究者) | 京都大学 | 修士課程 | 花沢泰光 |
| (連携研究者) | 早稲田大学 | 学部生 | 丹治愛梨 |
- 研究成果概要
本研究では、地震後の重力変化の時空間発展を用いた地下の粘性構造推定に先立ち、初期条件となる地震時の重力変化を短期間のデータから高精度に推定する手法を開発した。
従来は空間平滑化により短波長成分を抑制することでノイズ低減が行われてきたが、一様な平滑化は有意な信号成分も同時に減衰させる可能性がある。本研究では、GRACEのストークス係数を平滑化前に個別に解析し、信号強度およびノイズ特性に基づいて係数ごとの重要度を評価した上で重み付き空間平滑化を行う手法を提案した。本手法を2004年スマトラ地震(Mw9.2)、2010年マウレ地震(Mw8.8)、2011年東北沖地震(Mw 9.0)等に適用した結果、地震前14か月・地震後4か月の短期間データのみから、約20年分のデータに基づく従来解析と整合的な地震時の重力変化を再現することに成功した。さらに、本手法を2025年カムチャツカ地震に伴う重力変化の解析にも適用し、同様に有意な信号の検出を確認した。現在、地震後の時間発展に関する詳細な解析を継続しており、地下の三次元的な粘性構造の推定に向けた検討を進めている。