表題番号:2025C-378 日付:2026/03/31
研究課題土壌微生物の付着基質の施用が植物の生育に及ぼす影響
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 教育・総合科学学術院 教育学部 講師 町田 郁子
研究成果概要

 細菌や菌類を含む土壌中の微生物は、土壌の質の改良において重要な役割を果たしており、その多くは、物質表面に付着してバイオフィルムと呼ばれる集合体を形成することにより、効果的に機能を発揮することがわかっている。農業分野において土壌微生物の機能を効率よく利用するためにも、バイオフィルム形成が促進される環境を提供することが重要であるといえる。

 我々はこれまでの研究において、鉄(Ⅲ)イオンにより架橋させたアルギン酸ゲル(Fe-alginate)が土壌微生物の付着およびバイオフィルム形成に適した表面を呈することを明らかにした。そこで本研究は、微生物の付着基質となるFe-alginateを添加した土壌を用いて植物を栽培し、Fe-alginateの効果を調べることを目的として行なった。

 本研究では複数種の植物を用いて室内栽培実験を行った。市販の培養土にFe-alginateを混合してポリエチレン製のポットに入れ、種を播いて栽培したのち、土壌中の微生物バイオマスを評価した。その結果、Fe-alginateを加えた場合は加えていない場合に比べ、土壌中の微生物バイオマスが増加する傾向が確認された。今後、さらなる解析を重ねることにより、Fe-alginateの農業分野での応用利用の可能性を見出すことが期待される。