表題番号:2025C-362
日付:2026/04/03
研究課題地方議員の教育課程行政への関与意欲に関する研究
| 研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
|---|---|---|---|
| (代表者) | 教育・総合科学学術院 教育学部 | 准教授 | 阿内 春生 |
- 研究成果概要
本研究は地方議員の教育政策への関与について、教育課程編成などの教育の専門性が最も求められる領域を含めた分析を行なうものである。
都道府県議会議員、市町村議会議員などの地方議員は、首長や教育委員会などの執行機関の行政事務の執行について、チェックし相互に権力を抑制する関係にある。教育政策に関しては、教育委員会が所管しており首長の直接的な権限のもとにはないが、議会において審議対象となる点で他の政策領域との違いはなく、議員は政策領域の一つとして教育政策にも対峙している。
一方で、教育政策に関連しては教育行政への不当な支配の排除(教育基本法16条1項)により教育行政学においては、地方議会を含めた政治アクターが教育政策に関わることは忌避されてきた。そしてこのことは、教育の内容に関する中立性(同14条2項)を確保するためにも重要であると考えられている。
このような状況下で本研究では、教育の専門性を重視する教育行政の領域において、地方議員はどのように対応するのかを検討することを目的とした。研究はまだ途上であり、十分な結論を得るには至っていないが、ある政令指定都市を事例とした調査においては、会議録や選挙公約の分析を通じて、教育政策の中身としても党派的な対応の違いがあることが資されている。つまり、党派によってどのような教育政策に関与する意欲を持つかは異なることが考えられるものの、教育の専門性が重視されるカリキュラムなどの領域についても特定分野(例えば性教育に関することなど)で、関与しようとする地方議員が存在することが示唆される。
本研究の成果については、今後論文等を通じて公開を進めて行く。