表題番号:2025C-360
日付:2026/03/25
研究課題分光法に基づく石英包有物の歪みの検証
| 研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
|---|---|---|---|
| (代表者) | 教育・総合科学学術院 教育学部 | 准教授 | 田口 知樹 |
- 研究成果概要
- プレート収束境界深部の物理化学的特性を理解するためには、収束境界に由来する変成岩を対象とした物質科学的研究が重要である。鉱物の残留応力(圧力)測定は、岩石が経験した温度圧力条件の復元に有効であり、近年は収束境界の応力場推定を目的とした歪み解析にも応用されている。しかし、天然試料への適用例は少なく、理論的研究が先行している。そこで本研究では、天然の高圧型変成岩を対象に、石英包有物の歪み特性をラマン分光分析により検討した。四国三波川変成帯産の泥質片岩中のザクロ石内石英包有物100粒子以上を解析した結果、歪み成分および残留応力値に地域差が認められた。これらは捕獲深度や温度条件の違いを反映している可能性があり、変成岩体の圧力温度経路をより精密に制約する手がかりになると考えられる。今後は統計解析を進め、石英包有物の歪みと残留応力の特徴をさらに明確化する予定である。