表題番号:2025C-348 日付:2026/04/02
研究課題映画における演技の演出に関する理論的研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 文学学術院 文学部 教授 角井 誠
研究成果概要
 映画にとって俳優の演技は重要な要素であるが、映画研究においては、撮影や編集など映画固有とされる要素と比べると相対的に研究が遅れてきた。とはいえ、J・ネアモアの『Acting in the Cinema』(1988)を嚆矢として、90年代以降、英語圏やフランス語圏を中心に映画演技研究は活況を呈し、すでに一定の蓄積がある。しかし、いまだ汲み尽くされない、発展途上の分野であるといえるだろう。本研究では、映画作家の実践のについて理論的、方法論的に分析することを通じて、映画における演技について考えてみたい。
 今年度の具体的な成果としては以下が挙げられる。東京日仏学院で行った講演「ルノワール/ゴダールをめぐる断片的な考察」では、フランス映画を代表する二人の監督について、具体的な場面を分析しつつ、両者の俳優演出の類似性と差異について論じた。また「ある実験の記録:長谷正人『ベンヤミンの映画俳優論』の可能性を読む」(早稲田表象・メディア論学会第31回研究発表会)では、長谷によるベンヤミンの映画俳優論再読を、映画研究における演技・演出研究と結びつけながら論じた。