表題番号:2025C-334
日付:2025/12/17
研究課題地域社会学と社会福祉学の接続にかかわる基礎的実証研究
| 研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
|---|---|---|---|
| (代表者) | 文学学術院 文化構想学部 | 教授 | 西城戸 誠 |
- 研究成果概要
- 本研究は地域福祉に関わる地域社会学と社会福祉学との接続を図るための基礎的な実証研究である。社会福祉学における「福祉コミュニティ」概念を地域社会学の視座から再検討し、「『地域』福祉コミュニティ」という新たな視座を提示した。具体的な内容は次の通りである。従来の地域福祉論は、福祉ニーズを抱える当事者を中心に支援ネットワークを形成する視点に偏り、地域住民の参加論理や地域構造といったメゾレベルの分析が不十分であった。その結果、地域社会そのものが持つ潜在的資源や主体形成の過程に光が当てられてこなかった。本研究では、社会福祉学の岡村重夫の「福祉コミュニティ」論を再読し、奥田道大・和田清美・越智昇らのコミュニティ研究や、社会学におけるローカリティ・地域構造の分析、主体の形成プロセスの視点を投入し、実践を分析することの必要性を指摘した。その中で、「地域共生社会をいかに形成するのか」ではなく、「地域共生社会がいかに形成されていくのか」というプロセスを重視する。そのメカニズムを捉えるために、具体的に岩手県花巻市の住民福祉活動計画を事例候補とすることを示し、地域福祉論と地域社会学の接続を通じ、「地域」から立ち上がる「『地域』福祉コミュニティ」の形成過程の分析枠組みを構築する必要性を論じた。