表題番号:2025C-286
日付:2026/04/02
研究課題メディアの中のジェンダー不均衡を意識化する~GMMP2025を通じて~
| 研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
|---|---|---|---|
| (代表者) | 政治経済学術院 政治経済学部 | 教授 | 高橋 恭子 |
- 研究成果概要
グローバルメディア・モニタリングプロジェクト(GMMP)は5年に一度、世界100か国以上が、一日のニュースを同時にモニターし、ジェンダーの視点で分析する世界一大規模なジェンダー調査である。1995年の第1回目から国連の世界女性会議や女性の地位向上委員会などで結果が発表され、メディアの中の多様性とジェンダー描写の是正向上に貢献してきた。第7回目となるGMMP2025は5月6日に実施され、世界94か国のジェンダーバランスをまとめたグローバルレポートは11月に発表された。調査は世界共通のコーディング・マニュアルをもとに新聞、テレビ、ラジオ、インターネット上のニュースに登場する(ニュースを伝える人とニュースで取り上げられる人の)男女の割合を測定する。2025年の調査によれば、ニュースに登場する女性の割合の世界平均は26%。1995年の第一回調査結果は17%であり、30年間でわずか9%しか上昇していない。報告書はこの状況を“Progress on Plateau”と表現し、女性の地位向上が遅々として進んでいないと警鐘を鳴らす。日本のニュースにおける女性の割合は33%。世界平均を大きく超えた。ニュースをモニターした5月6日は連休の最終日であり、通常の政治・経済ニュースが少なく、連休の過ごし方やアイドルグループ「嵐」の解散等のソフトニュースに女性が多く登場したことが数値を挙げた要因であると考えられる。ジェンダーバランスの数値は各国の女性の現在地とある程度連動するが、今回は数値だけでは実態が把握できず、ニュースの内容を質的に分析する必要がある。