表題番号:2025C-259 日付:2026/03/30
研究課題higher spin Dirac作用素に関する研究
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) 高等学院 教諭 富久 拓磨
研究成果概要
Dirac作用素は電子などのスピン量子数が1/2であるフェルミオンを,Rarita-Schwinger作用素は重力微子などのスピン量子数が3/2のフェルミオンをそれぞれ記述するために用いる作用素であり,数学や物理学において,さまざまな研究がされている.higher spin Dirac作用素は,Dirac作用素やRarita-Schwinger作用素を一般化した作用素であり,高階のスピン量子数を持つフェルミオンなどに関係する作用素である.本特定課題は,higher spin Dirac作用素の性質を探ることを目的として,研究を行うものであり,本年度は主に過去の研究結果であるRarita-Schwinger作用素の固有値計算をhigher spin Dirac作用素へ一般化することに興味を持ち,研究を進めていった.昨年度までの研究において,higher spin Dirac作用素の固有値問題に対して,曲率項を計算する必要があることが判明していた.本年度においても,昨年度に引き続き,問題となっていた曲率項の計算を試みている.計算手法について見出すために,先行研究の調査として,論文を読み,セミナーや研究集会に参加することで,知識の収集を行なった.その中でも特に参考になると考え,早稲田大学の今田氏,大野氏,本間氏による3次元多様体上のhigher spin Killing spinorについての研究発表を聞き,文献調査や計算を行なった.論文内では,3次元多様体上のhigher spin Dirac作用素の固有値と曲率項の固有値との関係を示した不等式があり,不等式の等号成立条件とhigher spin Killing spinorの関係を与えられている.この関係が今後の研究の参考になるのではないかと考え,研究を進めているところである.