表題番号:2025C-254
日付:2026/02/19
研究課題カジノの正当化と依存症対策
| 研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
|---|---|---|---|
| (代表者) | 高等学院 | 教諭 | 川田 泰之 |
- 研究成果概要
- 大阪・関西万博(Expo 2025)が開催された大阪府の人工島・夢洲において、カジノを含む統合型リゾート(IR)の建設が始まっている。2030年秋頃、カジノを中心として、国際会議場や展示場、ショッピングモール、高級ホテル等が整備される予定であり、近隣に立地するUSJとともに、大阪湾ウォーターフロントにおける観光・エンターテインメントの拠点として、Expo 2025後の大阪経済、ひいては日本経済を牽引することが期待されている。しかし、カジノ開設の是非はなお議論となっている。かねてより無許可賭博は禁止される一方で公営ギャンブルは許容される根拠が、時に賭博罪の保護法益論という形で論争となってきたが、近時、オンラインカジノをプレイした著名人が書類送検される等の報道が続いたこともあって、なぜ大阪のカジノは許容されるのかという疑問が巷間に湧出している。また、カジノ開設は決定事項であるとしても、懸念される諸問題は少しでも解消しておくべきであり、特に依存症対策は重要な課題である。この点、IR推進法・同整備法が依存症対策について言及しており、2018年に施行されたギャンブル等依存症対策基本法が総合的に依存症対策を推進する旨謳っているところではあるが、具体的な啓発・教育活動という点ではなお課題があると思われる。筆者についていえば、以前、高校生を対象として、相当長い時間をかけて実施するギャンブル教育の実践報告を発表したが、短時間で容易に実施できるメニューの提案が課題として残っていたので、その構想を示すこととした。具体的には、ダイスゲームを通じてハウスエッジというギャンブルに関する知識を定着させ、経験談の視聴を通じてギャンブルの危険性(依存症、財産的破綻等)を理解させ、それらを前提として、カジノ開設は妥当かという制度に関する議論を実施する授業案を示したのである。近々に以上を実践、アンケート調査等によって効果を測定し、その結果を発表したい。