| 研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
|---|---|---|---|
| (代表者) | 高等学院 | 教諭 | 加藤 陽一郎 |
- 研究成果概要
中学理科の生物分野の解剖実験において、ICT機器の活用法を探究した。ICT機器として、生徒が所有するPCと外部カメラを利用した。授業内完結の視点から、提出されたレポートの質の向上に関する教育効果を検証した。
具体的には、ブタの眼球の解剖と鶏の脳の解剖に関して、中学3年生を対象にICT機器を用いて解剖実験を実施した。50分授業が2連続となる理科授業内で行った。ブタの眼球は東京芝浦臓器株式会社から購入し、1人1個配付した。鶏の脳については鶏頭缶を購入し、同じく1人1個配付した。 ICT機器として、個人で所有するwindowsのノートPCと、WEBカメラを2人に1個用意した。
テンプレートとなるファイルは校内の学習システムを通して配付した。中学生がテンプレートを基に作成したレポートも同システムで提出させた。ブタの眼球のテンプレートでは、項目ごとに写真を貼り、各部の特徴を表せるようにした。項目は12個あり、まぶた、虹彩、瞳孔、視神経、強膜、ガラス体、水晶体、チン小帯、毛様体、盲斑、網膜、角膜。解剖中に、的確な部位を撮影し、指定した位置に貼れば完成する形になっている。中学生は、部位を見分けられるようになっていた。鶏の脳のテンプレートでは、専門書から抜粋した断面図と部位名を載せておき、撮影した断面図に対して同様に矢印で部位名を示すよう指示をした。この作業を通して、中学生は各部の特徴を把握できるようになっていた。
動物のからだに関する章で、多くの解剖実験が紹介されているが、解剖自体が煩雑なため、事後、レポートをまとめるのは中学生にとって難しい。本研究では、一般的なスケッチでのレポートをやめた。代わりに、ICT機器を用いて解剖を記録させた。解剖時に、テンプレートで取り込んだ写真と部位名を一致させる作業も同時に行い、すばやく効率よくレポートを作成するよう誘導した。2コマ連続の授業であれば、時間内でレポート提出まで可能であった。今回の方法は、授業内完結かつレポートの質の向上という教育効果が見られた。新しいICTを活用した解剖実験の1つのスタイルとして提案できる。