表題番号:2025C-218 日付:2026/04/03
研究課題ダンスを練習している児童における姿勢制御能力に関する調査
研究者所属(当時) 資格 氏名
(代表者) スポーツ科学学術院 スポーツ科学部 助教 ショ コウロ
(連携研究者) スポーツ科学学術院 スポーツ科学部 教授 広瀬 統一
研究成果概要

本研究では、児童期におけるダンス練習が姿勢制御能力に与える影響を明らかにすることを目的とした。対象は6~7歳の健常児133名とし、ダンスのみを週1回以上実施している児童(A群:43名)、ダンス以外の運動系活動を週1回以上実施している児童(B群:40名)、および運動系の習い事を行っていない児童(C群:50名)の3群に分類した。

姿勢制御能力の評価にはStar Excursion Balance Testを用い、各方向のリーチ距離を下肢長で正規化した値を算出し、群間で統計学的に比較した。

その結果、左脚支持時では前方(Left-MN)、後内側(Left-OP)、後外側(Left-QR)のすべての方向において、B群が最も高値を示し、A群が中間、C群が最も低い傾向が認められたが、これらの差はいずれも統計的に有意ではなかった。一方、右脚支持時の前内側方向(Right-ST)においては群間に有意差が認められ(p<0.05)、B群がA群およびC群と比較して有意に高値を示した。また、その他の方向(Right-UV、Right-WX)においても、B群が相対的に高値を示す傾向がみられたが、有意差には至らなかった。

以上の結果から、児童期における運動習慣は姿勢制御能力に一定の影響を及ぼす可能性が示唆され、とくにスポーツ活動は動的バランス能力の向上に寄与する可能性があると考えられる。一方で、ダンス群は非運動群と比較して一部に改善傾向を示したものの、統計的に明確な差は認められなかった。本研究の知見は、児童期における運動習慣の重要性を示すとともに、運動指導や教育現場における基礎資料としての活用が期待される。