表題番号:2025C-207
日付:2026/04/02
研究課題協調学習の調整を支援するエージェントと学習者の関係形成過程に関する研究
| 研究者所属(当時) | 資格 | 氏名 | |
|---|---|---|---|
| (代表者) | 人間科学学術院 人間科学部 | 准教授 | 望月 俊男 |
- 研究成果概要
- 申請者らは、これまで、学習者が相互の関係を通して学習の価値を意味づける学習者中心の関係論的学習分析・評価モデルを提案し、教育者による一方向的な学習分析・評価が学習者の主体性を損なうおそれがあることを指摘してきた。そして、教育者による監視的な評価とは異なるかたちで、エージェントのような非権威的アクターが学習者に評価情報を媒介する可能性について検討してきた(望月ほか 2025)。そこで本研究では、話し合い場面において、エージェントによるポジティブな評価フィードバックが学習者にどのように受け止められるかを試行的に検討した。これは、学習活動の改善点を指摘するのではなく、良いパフォーマンスを肯定するフィードバックを行うことで、心理的安全性を損なわずに評価情報を受けとめ、それを学習者どうしの関係づくりに活かすことを目指したものである。しかし試行的な実験の結果、学習者がエージェントから褒められることを期待したり、褒められないことに落胆したりする様子が見られた。これらの結果は、学習者の発話や行動を価値づけるようなフィードバックは、かえって学習者にとって権威的な評価として機能してしまうおそれがあることを示唆している。